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その1週間後の26日(日)には、2,000人から4,000 人の人々が政府のコロナ政策反対デモに参加し、やはりリング通りを行進しましたが、これは19日のデモへの答えの意味を込めていたもの だったそうです。新年、情勢がどんな展開になるか、希望と諦めが交錯します。
今年一年のHPとのおつきあい、本当にありがとうございました。 新年もどうぞよろしくお願い致します。 新年がコロナ収束の道へ向かえる年となりますように!
野党自由党のキックル党首は、「オーストリアよ!最高のプロテストを示したこの土曜日に感謝する。君たちはすばらしい!」と称賛の メッセージをフェイスブックを通して送りました。キックルは一貫して、政府の政策に反対し、反対デモを自ら組織し、コロナに馬用の回虫駆 除薬が効くと宣伝し、自由党派でそれを買って飲んだ人が死ぬということまで起こっているのですが、それでもなお反対派も根強く、社会は分 断状況に陥ってしまっています。家族間、友人間、また職場でもワクチン接種にたいする意見の食い違いで争いが起こっています。どう反対派 を説得してワクチン接種をしようという気持ちに持って行くかが、政府の大きな課題です。
それでもワクチン反対派は根強く、土曜日の今日、たくさんのデモが行われています。自由党も先端に立ってデモを計画、今日の結果が 気になります。日本では昨日の感染者が149人だったそうですが、オーストリアの15倍の人口の国で、オーストリアの100分の一です ね!このまま上手にコロナ収束の道をたどっていくことができますように、と 心から祈らずにはいられません。でも気を緩めるとすぐまた元に戻ってしまいますから、皆さん、どうぞ気を緩めず、よい結果に向かって下さ いますように!
オーストリアでは残念ながら、秋から感染者が急激に増え始め、11月5日(金)には、コロナ始まって以来の最大感染者数、9943 人を記録してしまいました。日本の人口はオーストリアの15倍ですから、日本だったらと考えてみれば、その恐ろしさが分かると思います。 そこでその日の夕方、9つの州の州知事がウィーンに集まり、政府と話し合い、それまでの3Gルールを、8日の月曜から即2Gルールを有効 と することに決定しました。3Gルールと言うのは、飲食店、美容院、コンサートなどに入場するには、ワクチン接種済の人、コロナに罹って回 復し た人、あるいはPCRテスト陰性証明書を持つ者(48時間有効)でなくてはならなかったのですが、2G と言うのは、さらに厳しくして、今まで三つ目の手段だったPCRテスト陰性を無効にしたものです。ただし職場では3Gが有効です。 感染者を見ると、重症患者の8,9割がワクチン非接種者なので、ワクチンが効いているのは確かなのですが、感染者全体の4割もがワ クチン接種済の人たちなのです。おかし い、ワクチン2度接種しているのに、と思いますよね。どうもこれがまずかったようなのです。ワクチンを2度接種したら9ヶ月有効、ということに なっていたので、皆安心していたら、ワクチン効果はそんなに持たない、と言うことが分かって来たのです。それで安心していたワクチン接種 済の人たちが、抗体がなくなってしまったかあるいは非常に低くなってしまったために、ワクチンを打っていない人たち(35%もいます)か ら 感染してしまったのが主な原因のようなのです。そこで、2度目を打って から6ヶ月を経過した人は、予約なしですぐに3度目のワクチンを打てることになりました。特別の事情があれば4ヶ月以降から打てます (ウィーン州では事情がなくても4ヶ月以降可)。3度目のワクチンはしばらく前から推奨されていたので、既に終えている人も結構います。 私もその一人です。 今回の措置は別名「ワクチン非接種者のロックダウン」と呼ばれていますが、それは2Gによって、非接種者はワクチンを 受けない限り、飲食店にも美容院にも行けず、コンサートにも行けず、食料品を買うか仕事に行く以外、家にいなくてはならなくなるからで す。もちろん政 府は、状況がここまで来たら、個人の自由を主張することはできない、国民全体が協力して、生き延びるために集団免疫を実現するしかない、 ワクチンを接種して下さい、とワクチン・キャンペーンを展開していますが、陰謀論その他ワクチン反対派も根強く、やはり強力な反対運動を 展開 しています。同時に2Gになるならしょっちゅう職場やバーに行くためにテストを繰り返すのも面倒くさいから、ワクチンを受けるという人たちも いて、今まで62%からちっとも増えなかったワクチン接種率は、ほんの少しですが65%に増えました。 ワクチン接種済の人たちの第3回目接種がどのくらいの速さで進むか、ワクチン非接種者のワクチン接種がどの程度進むかに、これから 何とか今の状況を切り抜けられるかどうかがかかっています。 今日の時点で新感染者数は11,191人、集中治療室のベッドは439床埋まり、一般病棟では1851人の患者 が治療を受けています。若い入 院患者が増え、小さな子どもたちを残して亡くなる若い母親、父親が増えています。夏から今まで何もしないでほぼ傍観状態だった政府が、余 りの状況についに動き出したわけですが、何とかしてこの危機を乗り越えられますように、と祈るばかりで す。
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