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更新日誌

2020年 08月 10日(月) ナガサキの日

 
   ドナウ河畔に、と言ってもまだウィーン市内なのですが、日本山妙法寺と言うお寺があります。隣には、平和の仏舎利塔が立っていて、昨日、その前でヒロシマとナガサキへの原爆投下75年の記念行事が行われました。日本山妙法寺というのは、藤井日達(1885~1985)が創立した法華宗系の宗教団体で、世界各地に平和の仏舎利塔を建立、不殺生、非武装、核廃絶を唱えて平和運動を展開しています。よいお天気の中、午後8時から読経が始まり、その中で一人ずつお線香を供え、そのあと住職のお話を聞きました。ウィーンの仏舎利塔が完成したのは1983年、創立者である藤井日達師もこの完成記念行事に参加されました。


       
       夕暮れの仏舎利塔と集まった人たち。階段上に灯籠が見える。

  ご住職はその時の様子を語って下さいましたが、日達師は、核廃絶を実現し、平和な世の中にすること、これだけが我々の目的である、と強く訴えられたそうです。ご住職も、私が生きている限り、またこの仏舎利塔が存在する限り、みんなで核廃絶と平和の実現を求めて行く、との決意を表されました。参加者は、日本人のほか、オーストリア、中国、韓国、インド、タイなど各国からの人々が70人ほど集まり、何人かの人たちがそれぞれ、マイクの用意をしたり、お線香を配ったり、灯籠に火を灯したり、蚊取り線香を席の間に置いたり、とごく自然に必要な仕事・お手伝いをしていました。

                                           
                     読経されるご住職
             

  1983年には日本女性一人を含む二人の人々によって「ヒロシマ・グループ」が結成され、8月6日にシュテファン広場でヒロシマの日の記念行事を行うようになったので、妙法寺がナガサキの日の記念行事を行うようになったそうです。広島グループの代表の方々のお話もありました。その後は、火をともした灯籠を各自が手に持って、ドナウ川の岸辺に小さな湾のようになった静かな箇所に灯籠を浮かべ、そっと旅に出しました。ヒロシマで、ナガサキで、そして戦争で亡くなった方たちの魂が天に戻っていくようでした。

  
     ドナウ川に浮かぶ灯籠

  その後はいつもなら有志が用意してくれたお食事を皆で頂くのですが、コロナ禍の今回は、お弁当として、それぞれが持ち帰りました。デザートのプチケーキまであり、たくさんの人たちの支えがあって今日の行事が実現できたのだ、と感謝の思いを新たにしました。和尚様、灯籠を作って下さった方々、行事進行のお手伝いをして下さった方々、お食事を作って下さった方々、配って下さった方々、本当にありがとうございました。お陰様で心に残るとてもよい行事となりました。

2020年 08月 01日(土) 体調、よくなってきました!

 
   月曜日、27日に病院の血液検査と検査結果についての話し合いに行って来ました。最近はまあまあの値で落ち着いて来たので、赤血球と白血球を増やすための注射は、それぞれ週1回でよいことになり、しかも次回の検査は2か月後でよいことになりました!嬉しいです!29日にはさらに漢方の先生の診察と鍼治療に行って来ました。以前に比べて、顔色や声が違っているよ、ずいぶん元気になったね!と言われ、またもや大喜び!大もとはと言えば、このディーター先生のところに行くようになってから、それまでは熱が下がり、やっと体力が回復したと思うともう次の熱が来てしまったので、長いこと体力増強ができなかったのですが、無熱期間が伸びて来て、充分体力を回復できるようになり、そのおかげで少しずつ運動もできるようになり、そうしたら体力がついてきたので少しずつ行動範囲も広がり、という良循環ができて来たからです。ディーター先生、ありがとう!何と言って感謝したらよいのかわかりませんが、お返しは、頑張ってもっともっと元気になることですね、きっと。どうぞ、見ていて下さい、どんどん元気になりますから!

  その帰り、近くのレストランでお昼をたべましたが、ボーイさんたちはマスクをしていませんでした。「おかしいね、どうしてだろう? あ、庭席で戸外だったからかも知れないね」とその時は話したのですが、昨日書道のレッスンの帰り、いつものように近くのホテルのカフェに、お楽しみのチーズクリームのクレープのバニラソース添えを食べに行ったのですが、今度は屋内なのに、ウェイトレスはやはりマスクをしていません。どうも食料品店では店員、顧客の双方がマスクをかけるというのは、飲食店には適用されないようです。例のカフェを持っているパン屋さんは、食料品店がそうなら、カフェでもそうなのではないかと類推したようです。あれ? 今気が付いたのですが、パンは食料品じゃありませんか! だからパン販売にマスクをするのなら、奥のカフェでも同じことよね、と思ったのも無理はありませんよね。食料品店だけではマスクをして、飲食店ではしなくてよい、という理由が私にはどうもわかりません。一貫していないと迷う人がたくさん出て来てしまいますよね。

  政府は今のところ、全国的には、幾つかの分野でマスク着用義務再導入、あとは感染者が出た自治体ごとに対策を取る、という方針のようです。外国からの入国は厳しくなりました。あと、昨日のニュースでは、オーストリアで一番高い山(富士山より80mくらい高い)、グロースグロックナー山のある地域で、マスク着用義務が導入されたそうです。きっと大観光地だからですね。

 

2020年 07月 27日(月) 全国的にマスク着用義務再導入! そしてついに休暇!

 
   感染者が増えだして1か月前は388人だった新感染者数が、クラスターがあちこちに発生したため、25日には1600人と大幅に増えてしまったため、政府はついに先週の金曜日からオーストリア全土でのマスク着用義務を再導入しました。着用義務は食料品店、銀行、郵便局、高齢者施設、病院に適用されます。あれ? それじゃあ、レストランやカフェは食料品店の範疇に属する? テレビで聞いた覚えはないので、近所のカフェも持っているパン屋さんに聞いたところ、従業員は再びマスク着用、お客さんはお店に入るまではマスク着用、席に着いたら外す、ということだそうで、前と同じでした。でも食品を扱わないお店でも、原則は同じはずですよね。食品店ではマスクがいるけど、洋品店や文房具屋さんならいらない、という合理的な理由はありませんよね。変なの。とりあえず、これでコロナは消えていないんだということを意識しなおして、マスクをする人が増えるよう、また最低距離を守る人が増えますようにと願います。

  昨年春、日本から帰って以来、身体を休めに行きたい、行きたいと思いながら、1週間の日程を確保することができず、冬が来たら2度も入院してしまい、退院したら今度はコロナで出られなくなってしまったために、ずっと実現できないでいたのですが、ついに先週6泊7日で、ウィーンから車で1時間半ほどの近場に休みに行って来ました! 近場でも海抜830mほどの山の上の牧場で、周りには森と牛たちが見えるだけ。それにペンションが自前の農場も持っているので、牛乳、バター、チーズ、ハム、ソーセージ、さらにパンまで自家製なので、お料理がおいしいことと言ったら! 

  宿の人に聞いたら、ペンションは2ヶ月休んだそうです。平日の2日間、朝食を食べたのは私たち二人だけ! 50も部屋のある大きなペンションなのに、まだまだ客足は戻っていないんだな、と思ったことでした。それでもここのレストランはおいしいので有名なため、食事だけのために来るお客さんも多く、日曜日には昼食を食べに来た人が400人もいたそうで、ものすごい混雑だったのですが、泊り客がまだ少なくても、食事に来る客が多いのならそれも嬉しいことだ、と思いました。山の良い空気を吸って、散策したり、牛たちや山々と大きな空を眺めたり、近くの村々にドライブに行ったりと、パソコンなし、テレビもほとんど見ず、たくさん眠って、ぼーっとして、というのんびりゆったりの日々が過ごせました。ここに来たのは、もう4,5回目くらいでしたが、宿の人たち(家族経営です)も従業員たちもとても感じよく、サービスも満点で大満足! また秋に来ようね、と話したことでした。                                                               


森の中の池。ベンチのうしろが池です。画像の左下には
木造の屋根と石でできた説教台だけの小さなチャペルがあります。
 

  近くの村の一つに、セント・.コロナという村があるので、行って来ました。教会はなかなか立派で、セント・コロナは疫病から守ってくれる聖人です。結構お参りに来ている人が多いのではないかと思って、休みに入ったお店で聞いたら、そういうことはあまりないようで、アマビエが人気になったりするのは、日本的な考え方なのかな? と思ったのですが、どうでしょうか。

セント・コロナ教会

 

2020年 07月 10日(金) 各地でマスク着用義務再導入

 
   緩和がどんどん進んで行くのと同時に新感染者が増えだしましが、オーバーオーストリア州の食肉工場と宗教団体の礼拝所で大規模なクラスターが発生してしまったため、昨日から州内でマスク着用義務が再導入されました。2週間前までは、自宅隔離中と病院入院中の合計患者数は、400人程度で落ち着いていたのに、あっという間に千人を超え、今日は何と1195人!あちこちにクラスターが発生して、ケルンテン州の観光地、ザルツブルク市役所内、さらにケルンテン州クラーゲンフルトで毎週開かれる様々な市でもマスク着用が再導入されました。また、オーストリアは32ヶ国に国境を開いていましたが、今日、そのうちブルガリアとルーマニアからの入国には、コロナ感染陰性証明書の提示および14日間の自己隔離義務が課せられました。

  店員も客もマスクをしなくてよくなり、同居人でなくとも一つのテーブルについてよくなってから、皆まるでコロナウィルスが消えてしまったかのように、解放感に浸ってしまっているようで、マスクをかけている人をほとんど見かけなくなってしまいました。政府は、国全体でマスク着用を義務付ける必要はない、クラスターの起きたところに重点的に再導入すればよい、と言っていますが、どこまでその方針で行けるでしょうか。不安が残ります。

  さて、最後に少し楽しいお話を。ウィーン市から飲食業界支援のための25ユーロの飲食券が、すべての市民に配られた話をしましたよね。先日その飲食券を持って、よく行く近くのレストランに食事に行って来ました。少し豪華版の食事に、飲み物、さらに食後のコーヒーとアイスクリームまで食べて大満足。お値段は二人分で、飲食券1枚と、23ユーロでした。ほぼ半額で食べられた計算になりますね。これで今まで大変だったレストランも少しだけれど助かるはず。頑張ってね。飲食券なくてもまた来ますから。

 

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